オメガ3研究のエキスパートでいらっしゃる、群馬大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野教授 浜崎 景先生の講演を聴きました。
必須不飽和脂肪酸であるω3/ω6の摂取量がさまざまな症状にとても重要であることは、今までに何度も取り上げてきました。
今回の講演では特にメンタルに対してのオメガ3脂肪酸の重要性について、最新の知見も交えて聴きました。
うつになぜω3が効くのか?*抗炎症作用 *セロトニン作働性ニューロンの働きを上げる *脳血流アップ *脳由来神経栄養因子(BDNF)↑ *中枢ドパミン神経活動の調整 *シグナル伝達への影響 *遺伝子発現の調節 *神経細胞アポトーシス ↓ *樹状突起の分岐や数の上昇 *海馬での神経新生アップ *神経可塑性向上 |
これまでのさまざまなエビデンスから専門的になりますが、上のように「うつ」にもω3摂取は大切です。
また、自殺未遂や自殺完遂の頻度を研究したデータでも、下図のようにきれいな負の相関関係になりました。縦軸が自殺や自殺未遂の起こりやすさ、横軸がDHAの摂取量をアメリカのデータと中国のデータを合体させたグラフです。
さらに、敵意性や攻撃性についても、ω3が不足すると動物実験では学習障害を起こしたり、人での研究でも敵意性や攻撃性が増すようなデータが出ています。
最近の暗い社会情勢、
メンタル疾患の増加、
戦争、強盗、殺人なども
ω3不足が関与しているのかもしれません。
アレルギー疾患や生活習慣病、慢性炎症に加えてココロの安定にもオメガ3を意識して摂取するよう心掛けましょう。